ごあいさつ

第36回日本看護学校協議会学会(愛知)開催にあたって

学会長写真

第36回日本看護学校協議会学会(愛知)
学会長  内海 眞
医療法人資生会 八事看護専門学校 学校長

本年8月初旬に、第36回一般社団法人日本看護学校協議会学会(愛知)を名古屋市で開催する運びとなりました。多くの関係者の方々が積極的に本学会に参加されますことを切に願っております。

一般社団法人日本看護学校協議会の目的は、「看護師等養成施設の発展向上に関する事業を行い、我が国の保険・医療・福祉の発展と安全に寄与する」ことであります。人は皆、病と死を回避することはできず、その時必ずや他者の支援を必要とします。そして、おそらく万人が看護という専門スキルによる支援を必要とし、しかも誰しもが良質の支援を求めるでしょう。従って、その支援者の育成、すなわち良質かつ高度な専門スキルを有する看護師の育成は、極めて重要な社会的要請となります。本協議会の上記目的は、この社会的要請に応えられる看護師の育成、と言い換えられるでしょう。その意味で、本協議会、各々の看護師等養成施設並びにそこに勤務する教員の社会的使命は極めて大きいものと言わねばなりません。この社会的使命を果たすための学びの場の一つが本学会であります。関係者の方々の真摯なディスカッションを期待いたします。

学会のテーマは、「終末期の命を支える看護 ~AI時代に看取りを考える~」といたしました。このテーマを選択しましたのは、現在わが国が超高齢社会を迎え、その先には多死社会が待ち受けているからです。

いつの時代においても、医療者は終末期の命に接するとき、その命をどう支えるかを真剣に考えてきました。特に看護師は、患者さんに接する時間が最も長く、また患者さんにとって最も身近な存在でありますので、看護という営みは患者さんの人生に極めて大きな影響をもたらすと言っても過言ではありません。そして、最も医療者が密に関わる時となる看取りの中にこそ、看護の本質・真髄が発揮される場面があると考えます。「患者さんの、いえ一人の人間の人生の終末期が豊かなものになるためには、看護師を始めとする医療者に何が求められているのか」、本学会が今一度この崇高な課題に取り組む機会になれば幸いです。本学会での学びが、日常の看護を見直す機会にもなることを強く望んでおります。

2024年2月吉日

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